2008年 08月 11日
折り本の作り方
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ちょっと前に折り本についての記事を書いたことがありました。
非常に零細な当ブロクのことですから、アクセス解析などしても、たいした意味はないのだけれど、わりとこの「折り本」をキーワードに検索してこられる方が多いようです。
ならば、うちのブログのキラーコンテンツをつくってやろうじゃないかと。
おじさん、ちょっと思い立ってしまったわけですね。
というわけで、今回は折り本の作り方講座。
前にも書きましたが、画仙紙の折り本は作るまでもなく売っております。
売っていない(正確には売っていたのに廃番になった)水彩紙の折り本を作ることにしましょう。
さて、こちらが水彩紙。今回はワトソン紙というのを使うことにいたしました。
せっかく自分で作るのですから、紙の種類(ブレダンだのワーグマンだのいろいろあります)や、荒目、細目など好きなのを選びましょう。
ところでこの手の高い紙には裏表がありますから、充分注意して下さい。
覚え方としては、紙の端に刻印があるので、それが正しく読めるのが表です。
もっと簡単な見分け方は、お店で買った時、内側に巻いてある面が表^^
ここで問題なのは、この手の紙はたいがい全紙で売っているということです。
えー、全紙というのは、要するにでっかいまんまということです。
私、お店で切ってもらおうと思ったのですが、大きすぎて、お店の裁断機にも入らないんだって(天下の東急ハンズでも、そんなもんです。)
そこでハサミです。
多少曲がったって構いません。
最終的に16センチ巾必要なので、19センチくらい、所々に印を付けて、目分量でざっくり、帯状に切ります。(帯は紙の長い方向でとってね)
次に裁断機を出します。
いちいち定規で測って切ってもいいのですが、必ず曲がりますし、作業性が30倍くらい違いますので、これは必需品ですね。画像にあるのくらいのなら数千円です。
帯の端から22センチずつ切っていきます。
さて、全紙1枚でこのくらいとれます。何枚とれるかは紙の大きさによって違いますが、使うのは偶数枚です。
この段階は、長さは揃っていますが、巾はハサミで切ったままなので、まだバラバラです。
裁断機で片方の長辺を1センチ弱切ります。目分量ですが、切りすぎないようにするのが肝要ですね。
この時短辺と直角を出します。
残りの長辺を切ります。
短編の長さは16センチ。
これで本文の紙が切れました。
大きさが揃っているか、直角が出ているか、確認して下さいね。
これを真ん中から半分にしたのが、1ページの大きさになります。
一緒に表紙に使う紙も切っておきます。
表紙の厚紙は板目紙を使いましたが、厚みが欲しい時は、ちょっと高いけどイラストボードでもいいでしょう。
大きさは本文1ページの縦横5ミリ増、
11.5×16.5センチになります。
さらに1センチ足して12.5×17.5の紙も切っておきます。
これは色も柄もお好みで構いません。
ただし透けるほど薄い紙と、折るのに苦労するような厚い紙はNGです。
本文の紙を中心で半分に折ります。
丁寧に、ずれないように折って下さい。
この時、紙の表側が山折になるようにして下さいね。(ここ重要)
それを画像のように交互に挟み込みます。
こんな感じです。
あっ、使うのは偶数枚ですよ。
で、糊で貼ります。
のりは紙の裏につくことになります。
のりは水っぽいものだと、紙が伸びてしまってうまく貼れません。
ここは意外とスティック糊がいいようです。
全面に、端までしっかり糊を付けましょう。
そして紙の短辺と、中心の折り目をしっかりあわせて確認しながら貼ります。
折り目がずれていたり、紙の大きさが揃っていないと、むちゃくちゃになりますので、ご用心を。
問題なければ、こういうふうにつながるはずです。
ここで第二のポイント。
出来たものをすべて逆に折り込みます。
つまり谷の部分は山に、山の部分は谷に折るわけです。
(最初から紙の裏側に山を作って貼ればいいのですが、それだとどうしてもずれてきれいな折り本にならないのです)
最初、谷の部分に紙のつなぎ目があると思いますが、この作業によって
山の部分に紙のつなぎ目が来るようになります。
表紙を作ります。厚紙をひと回り大きく切った紙の中心に貼ります。
四隅を斜めにカットします。この時角のところに少し間が開くようにします。
私は目分量でやりますが、正確には厚紙の厚さ分開けることになります。
まわりの部分をこのように折り返して糊で貼ります。
これを表表紙と裏表紙、二組作ります。
後は表と裏に出来た表紙を貼るだけです。
本文は両面表が出ていますから、右開きでも左開きでも構いません。
その気になれば裏表いっぱい使えます。
いかがでしょうか?
ただしこれ、すべて私の自己流です。
例えばもっと高価な裁断機があれば、さらにきれいに作る方法もあるのですが、
あくまで、自宅で無理無く作れる範囲のやり方です。
丁寧にやれば、そこそこきれいにできると思いますので、興味のある方はお試しあれ。
非常に零細な当ブロクのことですから、アクセス解析などしても、たいした意味はないのだけれど、わりとこの「折り本」をキーワードに検索してこられる方が多いようです。
ならば、うちのブログのキラーコンテンツをつくってやろうじゃないかと。
おじさん、ちょっと思い立ってしまったわけですね。
というわけで、今回は折り本の作り方講座。
前にも書きましたが、画仙紙の折り本は作るまでもなく売っております。
売っていない(正確には売っていたのに廃番になった)水彩紙の折り本を作ることにしましょう。
さて、こちらが水彩紙。今回はワトソン紙というのを使うことにいたしました。
せっかく自分で作るのですから、紙の種類(ブレダンだのワーグマンだのいろいろあります)や、荒目、細目など好きなのを選びましょう。
ところでこの手の高い紙には裏表がありますから、充分注意して下さい。
覚え方としては、紙の端に刻印があるので、それが正しく読めるのが表です。
もっと簡単な見分け方は、お店で買った時、内側に巻いてある面が表^^
ここで問題なのは、この手の紙はたいがい全紙で売っているということです。
えー、全紙というのは、要するにでっかいまんまということです。
私、お店で切ってもらおうと思ったのですが、大きすぎて、お店の裁断機にも入らないんだって(天下の東急ハンズでも、そんなもんです。)
そこでハサミです。
多少曲がったって構いません。
最終的に16センチ巾必要なので、19センチくらい、所々に印を付けて、目分量でざっくり、帯状に切ります。(帯は紙の長い方向でとってね)
次に裁断機を出します。
いちいち定規で測って切ってもいいのですが、必ず曲がりますし、作業性が30倍くらい違いますので、これは必需品ですね。画像にあるのくらいのなら数千円です。
帯の端から22センチずつ切っていきます。
さて、全紙1枚でこのくらいとれます。何枚とれるかは紙の大きさによって違いますが、使うのは偶数枚です。
この段階は、長さは揃っていますが、巾はハサミで切ったままなので、まだバラバラです。
裁断機で片方の長辺を1センチ弱切ります。目分量ですが、切りすぎないようにするのが肝要ですね。
この時短辺と直角を出します。
残りの長辺を切ります。
短編の長さは16センチ。
これで本文の紙が切れました。
大きさが揃っているか、直角が出ているか、確認して下さいね。
これを真ん中から半分にしたのが、1ページの大きさになります。
一緒に表紙に使う紙も切っておきます。
表紙の厚紙は板目紙を使いましたが、厚みが欲しい時は、ちょっと高いけどイラストボードでもいいでしょう。
大きさは本文1ページの縦横5ミリ増、
11.5×16.5センチになります。
さらに1センチ足して12.5×17.5の紙も切っておきます。
これは色も柄もお好みで構いません。
ただし透けるほど薄い紙と、折るのに苦労するような厚い紙はNGです。
本文の紙を中心で半分に折ります。
丁寧に、ずれないように折って下さい。
この時、紙の表側が山折になるようにして下さいね。(ここ重要)
それを画像のように交互に挟み込みます。
こんな感じです。
あっ、使うのは偶数枚ですよ。
で、糊で貼ります。
のりは紙の裏につくことになります。
のりは水っぽいものだと、紙が伸びてしまってうまく貼れません。
ここは意外とスティック糊がいいようです。
全面に、端までしっかり糊を付けましょう。
そして紙の短辺と、中心の折り目をしっかりあわせて確認しながら貼ります。
折り目がずれていたり、紙の大きさが揃っていないと、むちゃくちゃになりますので、ご用心を。
問題なければ、こういうふうにつながるはずです。
ここで第二のポイント。
出来たものをすべて逆に折り込みます。
つまり谷の部分は山に、山の部分は谷に折るわけです。
(最初から紙の裏側に山を作って貼ればいいのですが、それだとどうしてもずれてきれいな折り本にならないのです)
最初、谷の部分に紙のつなぎ目があると思いますが、この作業によって
山の部分に紙のつなぎ目が来るようになります。
表紙を作ります。厚紙をひと回り大きく切った紙の中心に貼ります。
四隅を斜めにカットします。この時角のところに少し間が開くようにします。
私は目分量でやりますが、正確には厚紙の厚さ分開けることになります。
まわりの部分をこのように折り返して糊で貼ります。
これを表表紙と裏表紙、二組作ります。
後は表と裏に出来た表紙を貼るだけです。
本文は両面表が出ていますから、右開きでも左開きでも構いません。
その気になれば裏表いっぱい使えます。
いかがでしょうか?
ただしこれ、すべて私の自己流です。
例えばもっと高価な裁断機があれば、さらにきれいに作る方法もあるのですが、
あくまで、自宅で無理無く作れる範囲のやり方です。
丁寧にやれば、そこそこきれいにできると思いますので、興味のある方はお試しあれ。
by ta-gu-chi
| 2008-08-11 21:55
| 造形のこと
|
Comments(4)
Commented
by
zuk044 at 2008-08-12 00:48
こういうハウツーもの大変面白いですね!
なんとなく「見れば作れそう」なものが、逆に折り返すあたりなど
思いもよらぬことです。
作ってみたくなりましたー。
でも中に描くものがぐっちゃぐちゃになりそうで怖いから市販の「白い絵本」なんぞにも手が出せません~。
ちゃんと描ければお宝ができそうですなあ!
なんとなく「見れば作れそう」なものが、逆に折り返すあたりなど
思いもよらぬことです。
作ってみたくなりましたー。
でも中に描くものがぐっちゃぐちゃになりそうで怖いから市販の「白い絵本」なんぞにも手が出せません~。
ちゃんと描ければお宝ができそうですなあ!
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by
タグチ
at 2008-08-12 16:18
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mitsuo_ishimoto at 2008-08-13 00:11
さすがタグチさん。大規模絵本企画出身だけありますなー。
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by
タグチ
at 2008-08-13 14:18
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何年か前、大学のHPをみていたら、まだ大規模絵本企画が存在していて、えらく驚いたことがあるのだけれど。あの時覚えた製本の方法は、その後の商売にも大いに役立ったものでした。
しかし懐かしい名前だ。
しかし懐かしい名前だ。